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2018/10/04 (7:00 am)
Webぽれーる 第152号  (2018年9月30日発行)
執筆者: staff (7:00 am)
星置の歴史を歩く(第36回) 村元健治

己の足から馬を経てマイカー全盛時代へ〜乗り物の変遷〜

 今日の星置の住民たちが生活などに使う乗り物は、JR、バスなどの公共的乗り物以外では、言うまでもなく圧倒的に乗用車が多い。「マイカー全盛時代」と呼ばれる状況で今や、一家に1台は当たり前の時代。それだけで足りなくて奥さんの車、息子の車というようにそれぞれが持つことも珍しくない時代にもなった。とにかく大変なというか贅沢な時代になったものだ。
 ところで、かつての昔の人たちの乗り物とは、いったいどのようなものだったのであろうか。少し振り返ってみたい。人が使う乗り物というと古今東西を問わず馬が多かったが、山口、星置に人々が入植した明治15〜20年頃には、まだそれら馬たちはほとんど導入されていなかった。それ故、頼るのは、自分の肉体に付いてある2本の足だけだった。
 とにかく昔の人たちは、歩くことには厭わなかったというより、それしか方法が無かったので止む無く歩かざるを得なかったのである。
 その後、馬が導入されるようになると、単に田畑を起こすだけでなく、物資を運搬するなど開拓を進める上で欠かすことのできない大変、貴重な家畜となった。
 さらに馬たちは、これら開拓作業に加えて人間たちをも同時に運んでくれる重要な乗り物の役割も果たしてくれた。その意味で、この乗り物は現代のマイカーに匹敵するものだったのだ。
 この乗り物は、最初、乗せる人は1人だったが、その後、複数の人々を乗せるものとして馬車が登場してくる。これら馬車の活躍する季節は、云うまでもなく雪の無い季節で、冬は馬橇に替わった。
 いずれにしても馬車をフルに活用する時代になると、人々はよりスムーズかつ快適に走る乗り物としての馬車にするため車輪、覆いなどの面での工夫を重ねていった。
 とくに、その中でも車輪に対する工夫・改善は極めて重要なものだった。
 当地にはあったか否か定かではないが、道内の開拓地では丸太を輪切りにしたものをそのまま使う所もあったが、大抵は車輪に鉄の輪を付けた「金輪馬車」と呼ばれる馬車から始まって、揺れの防止と快適さを求めて自動車のタイヤを使う「保道車」へと変わっていったところも多かった。とく「山口スイカ」で知られる山口地区の農家の人たちは、札幌の円山市場に売り物のスイカを割らないで出荷するためにも、保道車の導入は欠かせなかった。
 この保道車は金輪に比べると、振動も少なく物資の運搬はもとより人の乗り物としても非常に快適なものだったらしい。
 とにかく馬たちに物資を運搬してもらうなり、人を乗せてもらうなどの時代が、戦前から戦後の高度経済成長時代まで長く続いた。
 しかし、昭和30年代後半から始まる高度経済成長時代に入ると、トラクターを導入する農家が少しづつ増え始めてきて、それに伴い馬たちを手放す農家も徐々に増えていった。
 このトラクターの進出は、あくまでも耕起、収穫等を中心とした面ではあったものの、これはまさに馬たちが行っていた作業だったのだが、その作業を奪うだけでなく、さらに人をも乗せるというこれまでの馬の役割を乗用車に切り替えるなどして、とにかく馬たちの役割・出番を無くしてしまうことに繋がっていった。
 これが、今日に繋がる「マイカー時代」へと通じていく道なのだが、その初めはオートバイから始まってオート三輪車、トラックへと主に物資の運搬面から始まるのだが、やがて人を乗せる専用の車のとして乗用車が登場してくる。自動車メーカーも、一般の人々でも購入できるよう価格をはじめ車種などの面で様々な工夫をし、それを大々的に宣伝していく体制が敷かれたこともあって、人々は3種の神器の一つである車の購入を積極的に
行っていった。こうして始まったマイカー時代は、その後、絶えることなく今日にまで至っている。
 自分の足だけが頼りだった時代から始まって、馬に頼る時代を経て、マイカー全盛時代へと人々が利用する乗り物は、目まぐるしくスピーディに変化をさせながら、今日に至っている。しかしマイカー全盛時代を謳歌する今日、自分の足で歩くことが急速に減ることによる足腰の衰えを真剣に心配しなければならない時代にもなり、改めて文明の利器の活用の
仕方が問われる時代にもなった。   
(次回は2019年1月からエピソード編を連載します。)

保道車(「郷土史ていねきた」より借用)









今月のワンニャン♪

今月は星置にお住いの苫米地さん宅のノア君(雑種、♂)です。
とても恥ずかしがりやです。
飼えなくなった方からわが家へ来ました。
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